南岳、北穂
上高地から横尾経由、天狗原、南岳、大キレット通過、北穂

山行日:2005年8月22、23日
1日目 上高地(7:30)⇒徳沢園(9:00 9:25)⇒横尾(10:15 10:25)⇒槍沢ロッジ(11:35 11:55)⇒天狗原分岐(13:25)
⇒氷河公園⇒南岳山頂(16:10)⇒南岳小屋(16:20)
天候:22日雲のち雨 23日濃いガスと雨
メンバー:ミーとマン氏 山の休日


7月末に予定していた西穂高から奥穂高への稜線歩きを台風の影響で中止にし、不帰より帰ってからも昨年、一昨年と
西穂高の頂きより眺めた奥穂高への稜線が頭より離れず、モンモンとした日々を過ごす。
そんなおり、山仲間のミーとマン氏より今回の山行予定である奥穂高から槍縦走を西穂高に変更しましょうか一報が入ってくる。
現地の天候が悪ければ予定を変更するということで、8月21日の午後10時30分京都男山を出発。

名神、東海北陸道を走り22日午前2時30分平湯のアカンダナ駐車場に到着し、ゲートが開くのを少し待って仮眠を取る。
5時に目をさますと外は雨が激しく、登山中止が頭をよこぎりはじめる。
しばらく様子をみることにし1時間程待っていると鳥のの声が聞こえ東側に少し青空が広がり小雨模様になってきたので、
とりあえず上高地までと6時25分発のシャトルバスに!

上高地で天候状況を確認すると大雨にはならず雨模様という事なので、西穂縦走はちと厳しいそうなので、天狗原から南岳へと予定変更し、
登山届を提出し7時30分横尾めざして歩きはじめる


河童橋

河童橋、小梨平のキャンプ場を抜け、明神を順調に通過して、草原の広がる徳沢で朝定食を採り、

横尾に10時15分に到着
上高地から横尾までは11kmの道のりであるが、身体を山慣れさすのにはちょうど良い。

横尾手前で雨が降り出すが気になる降りにはならず屏風岩もその垂直の壁を見せているので
山荘のベンチでしばしの休憩を取る
雨予報にもかかわらず横尾には穂高に向かう人や槍に向かう登山者の方が大勢おられなんとなく
同じ雨仲間に感じられほっとした気分になる。

ガスに隠れる穂高の峰 氷壁の宿徳沢園 屏風岩の垂直

休憩後槍沢に沿ってつけられた穏やかな道を軽快に進み、結構な水量の一の又、二の又の橋を渡って樹林帯の中に建てらた
槍沢ロッジに11時35分にに到着する。
槍沢ロッジは、穂先を目指す人のオアシス的な存在であり、入山日にここに泊まり翌日槍に向かう人も結構多く夏の間いつも
賑わいみせる小屋である。ロッジを過ぎて樹林帯をしばらく登ると元小屋のあったばば平のキャンプ場である。

このあたりからは槍沢の開けたV字を歩くことになるが道はまだ穏やかで足は軽快に進む。
なんどか小さな沢を渡り水俣のっ越しへの分岐である大曲に着く頃に雨が少しきつくなりはじめ雨具を着ける。
前方には槍、グリーンバンドへのつづら折りの急登が壁のように姿を現してくる。

槍への登りできついのは、このグリーンバンドへの登りと槍山荘手前のザレ道の登りで、十数年前、小学生の娘を連れて初めて
槍登山をした時、槍が見えてもなかなかつかず、最後のザレ道でバテて娘から10分以上遅れて山荘についたのを懐かしく
思い出しながらグリーンバンドへの登りに入って行く。
槍沢の清流 一の又に架かる橋 槍沢ロッジ 槍沢のv字

雨にうたれながらのダラダラ登りはさすがにキツク、立ち止まること数度でやっと天狗原への分岐に到着という感じである。
ここで槍との道にわかれを告げガスで煙る天狗原のガレ場を斜めに横切るように登りって行く。大きな岩が敷き詰められたような道を
足元に注意しながら進むと目の前に広大な氷河公園が広がりを見せ、眼下には美しい天狗池が姿を見せてくれる。


お天気が良ければ、天狗池に映る二重槍を楽しむことが出来るのであるが、あいにく槍はお休み中のようで、その姿を見ることはなし。


登山と写真愛好家の方は氷河公園と天狗池に映る槍を撮るの目的に
こちらのコースで槍から下る方や登る人も多いまたナイスショットを撮る為に
槍沢ロッジや南岳に何日も滞在する方もおられるようである。

昨年8月末に南岳小屋に泊まった時は、
4日間天狗池のショットを撮る為に滞在している方もおられた。
  
           

氷河公園の大きな岩の下で雨をよけながら休憩したあと、岩の露出した登山道
を横尾尾根に向けてひたすら登ると尾根途中の鞍部に着き反対側にガスに煙る
本谷と屏風岩を見ることができる。

いつかは眼下に広がる未開発の本谷を詰めて南岳に登りたいと思いながら
尾根の登りに入って行く。大小の岩や石が重なり合うような尾根道を登りはじめて
しばらくすると大粒の雨で視界が閉ざされ、岩のクレパスに気をつけながら、
長い垂直のはしごを通過して、痩せ尾根につけられた鎖場を慎重に登って槍穂高の縦走路にバテバテで到着。

          


横尾尾根鞍部より本谷と屏風岩
氷河公園 横尾尾根の取り付き 横尾尾根の岩場を登る 南岳山頂

縦走路は濃いガスと雨で視界が20m程しかなく、グレーの絵の具の中を南岳小屋に急ぐ。
途中に南岳山頂を通過するが、当然展望は無く山頂表示だけを確認し、ザレ道を下って16時ににやれやれの感じで小屋に飛び込む。
小屋のストーブで身体を温め、かじかんだ手で宿泊手続きをするもよれよれの字になりちょこっと顔を赤らめてしまう。